開業までの流れ |
開業地の選定
開業地の選定にあたって、まずは物件探しから。
居抜き物件の場合は別ですが、主に新規のテナント開業の場合、希望している地域の不動産仲介業者さんとのコミュニケーションが重要になります。
また、一ヶ所の仲介業者さんからだけでは多くの情報を把握できませんので、開業希望地の複数の仲介業者さんに依頼するケースもあります。
最近ではインターネットを利用した物件探しができますが、あくまでもネット上にアップされた一部の物件に限られます。
仲介業者さんの「レインズ」という専用ネットワークでないと、膨大な物件情報は得られません。
さらに付け加えれば、「レインズ」に登録される物件にはいわゆるご当地の人気物件などが登録されることは少ないと考えましょう。
なぜなら、いい場所の空き店舗は先生方の同業者だけでなく他業種のかたも虎視眈々とねらっているので、物件がでるとあっという間に契約が決まってしまうからなのです。
ですから、地元の仲介業者さんに直接訪問する地道な努力が必要なのです。
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資金の確保
開業地の選定が進んだら、次に開業資金の確保が必要です。
「自己資金」
自己資金は、まず先生ご自身の預貯金等がメインになります。
資金計画全体の20%程度を目安にしましょう。
さらに、ご両親や親戚からの借り入れなども自己資金の一部ととらえて金融機関からの借り入れを極力抑えるようにするのが最善手です。可能な限りお願いしてみましょう。
もちろん、お金を借りるのですから、返す計画も提示しなくてはいけません。利息と元金をどうするかを話しあわなければいけませんが、もちろん私どもがお手伝いします。
「金融機関からの借り入れ」
公的金融機関や銀行、信用金庫、その他いろいろな窓口がありますが、多くの金融機関でいわゆる「事業計画書」を求められます。
事業計画書の作成は私どもにお任せください。各金融機関の仕様にあわせて作成いたします。
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内装の設計・施工
ここで大きな分かれ道があります。内装業者さんのほかにデザイナーさんを入れるかどうか。
資金計画にも影響しますので、はじめにお話しなければいけない部分ですが、大事なポイントです。
専門のデザイナーさんを入れれば、その出来映えは相応に良いものとなるでしょう。
ただし、当然ながらデザイン料が施工費の他にチャージされます。
内装業者さんは設計段階でデザインを手がけてくれますが、突飛な発想で提案してくれるというものではありません。
最近では、デザイン部門を持った内装業者さんもありますので、必要に応じた選択ができると思います。
とはいえ、先生自身が相当のイメージをすでにお持ちであればデザイナーさんは必要ないかもしれません。
どのような診療所を造りたいか、じっくり検討してください。
内装のイメージが固まれば、医院の外装や看板などの調整がスムーズに進むと思います。
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医療器械設備の選定
医療器械設備の選定は院内のデザインにも影響する上に、大変高価なものです。
すでに開業されている先輩方の中には開業当初のユニットを10年以上も使っているケースも決して珍しくはありません。
古い医療器械については賛否両論はあるようですが、それだけ長持ちするものでもあると考えると安心して使える、確かなものを選びたいですね。
種類が違えばサイズもまちまち。
セファロレントゲンを入れる場合でしたら、レントゲン室のサイズもひとまわり大きくしなければいけなかったりします。
他にも、自動滅菌器、コンプレッサー、バキューム、インプラントをしっかりとやる場合はオペ室の設備も必要です。
オペ用の無影灯や空気清浄機、実体顕微鏡(マイクロスコープ)などもこだわりの設備といえるでしょう。
このほかにも、小器具や家具調度品、事務机、備品・消耗品などがたくさん必要です。
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スタッフの募集 育成
医療スタッフの募集は新規開業の場合、比較的応募が多いようです。新しい診療所という点に魅力はあるようです。
スタッフの配置によって必要な人数も変わりますが、正社員、アルバイト・パートの配分を上手に使えば、人数にも余裕ができるでしょう。
受付、助手、歯科衛生士、規模によっては歯科医師の募集も必要です。先生の診療スタイルに合わせた採用計画を立てましょう。
開業までの時間は意外と短いものです。募集広告は早めに、少し多めに出しておくのがいいでしょう。
木村医業経営総合研究所では、 応募の対応や面接の代行も承っております。
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プレ・オープン 本オープン
いよいよ開業です。最近では開院前のプレ・オープンで院内の見学会を実施する歯科診療所も増えてきました。
見学にいらっしゃったお客様にはタオルや歯ブラシなどの粗品を用意したり、お子様用には風船やおもちゃも配ったりします。
当然のことですが、来院されたお客様の中には治療の相談や予約をしていかれる方もいらっしゃいます。
プレ・オープンを実施した先生の中には、見学会を複数日行って予約の患者様を100人獲得したケースもあるそうです。
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