アルツハイマーに貼り薬、今夏にも発売
(読売新聞2011.02.22(水))
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第1部会は21日、国内では初となるアルツハイマー型認知症の進行を抑える貼り薬の承認を決めた。早ければ今夏に発売される見通し。
貼り薬は、スイスを拠点とするノバルティスファーマのイクセロンパッチ(一般名リバスチグミン)と、小野薬品工業のリバスタッチパッチ(同)。
背中などに1日1回貼り、皮膚から成分のアセチルコリン分解酵素阻害剤を徐々に吸収させる。飲み忘れなどを防止しやすいのが特徴。
アルツハイマー型認知症の薬は最近まで飲み薬1種類だけだったが、昨年11、12月に計2種類が承認された。貼り薬が加わったことで治療の選択肢が広がる。
(読売新聞2011.02.22(水))
虫歯、歯周病を99%殺菌 東北大大学院チーム開発
(読売新聞2010.12.9(木))
虫歯や歯周病などの原因菌をほぼ死滅させられる新たな殺菌法を、東北大大学院歯学研究科の菅野太郎助教らのチームが開発した。治療機器の開発も進められ、画期的な治療法が数年以内に実用化できるとの期待が高まっている。論文は米国の代表的な薬学雑誌12月号に掲載された。
菅野助教らは、虫歯菌や歯周病菌など4種類の口腔内細菌と過酸化水素の水溶液に、目に見える波長のレーザー光を照射。強い殺菌作用のある物質「活性酸素」の一種を発生させ、3分以内に99・99%以上の菌を死滅させたという。人体への影響はないとみられ、治療が難しい歯周病の奥深い病巣を殺菌することなどへの応用が期待される。
研究チームは、精密機械製造「リコー光学」(岩手県)などと、過酸化水素水とレーザー光を同時に出す歯周病用の治療機器の開発を進めている。今年度中には動物実験を終え、2011年度以降に臨床研究に入る予定だ。
菅野助教は「3年後の製品化を目指したい」と話している。
新座 歯科治療 2歳女児死亡事故 医院側「不幸な偶然重なった」 (読売新聞2010.6.15(水))
新座市の歯科医院「にいざデンタルクリニック」(梅本清文理事長)で治療中の女児(2)が止血用の脱脂綿を気管に詰まらせ、約15時間後に死亡した事故で、医院の代理人の山本正士弁護士は記者会見で「不幸な偶然が重なった」などと事故の経緯を説明した。しかし、同医院の理事長らは「心の余裕がない」(山本弁護士)として会見に出席せず、コメントも出さなかった。
山本弁護士によると、女性歯科医師(37)らが治療を始めたのは、13日午後3時頃。自宅で転んで前歯を打った女児は上前歯が抜けそうな状態だったが、治療を嫌がって診察台の上で暴れ、母親が胴体、助手3人が手足と頭を押さえて処置にあたった。
女医は局所麻酔を施してから治療を再開しようとしたが、その際に女児の頭が激しく動き、口に含ませていた円筒形の脱脂綿(直径7ミリ、長さ2・5センチ)が落下。器具で吸引しようとしたが引き出せず、同3時6分に救急搬送を要請したという。女医は「まさか脱脂綿が落ちるとは思わなかった」と話しているという。
地元消防などによると、女児は和光市の総合病院に搬送。約2時間後に東京都板橋区の大学病院に転送され、その後、死亡した。県警は女児の死因を窒息死とみているが、15日以降、司法解剖して詳しく調べる。
(2010年6月15日 読売新聞)
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